日本的雇用の危機-AI-31

日本が抱える生産性の低さは日本独特の雇用形態にもある様だ、日本ではこれまで終身雇用制度である為、仕事の種類や勤務地を選べない事が多かった。

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終身雇用は昔は本当に社員の為を思った働き方、まるで実の父親の様な優しさと厳しさで社員に接する家族的経営が多かった、しかし近年社長をはじめ全員がその日暮らしのサラリーマン化してしまった。

その結果仕事を変えてくれとか、遠い勤務地に転勤は嫌だと言うと、一生その企業では主要業務から外され、最後は閑職に追いやられて定年を迎えるのが、普通だった。

社員たるもの、上司の言葉に絶対に逆らえないのが日本のサラリーマンの原則だった。適材適所は言葉だけで、上司に都合の良い為の適材適所と言えた、

従ってサラリーマンはどんな上司に当たるかで運命が決まる様なところが強かった、この様な人間関係重視の組織は、何も生産しない銀行や商社は特に際立っていたと言う、

銀行には長年勤務評価の制度が無く、上司の一存で社員の評価が決まったと言う話がある。勤務評価システムが採用されている企業でも部下の評価の順位はどうしても主観が入ってしまうのが現状である。決められない上司は階段から名前のついた紙切れを落として順位を決めたとの笑えない話もある。
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日本と欧米との違いで、日本には入社式があるが、欧米には無い、これは日本は定期的に形式的に人を採用するが、欧米では欠員ができたら、その仕事にマッチした人を雇うので、多数を一度に雇う事は無いそうだ、人の使い方に根本的な違いがある。

やはり日本が終身雇用を止めるとすれば、社員の特性に合った仕事と環境を提供する企業に変わらなければならないだろう、本気で働きたい者に本気で楽しく没頭できる環境を提供すれば、効率は上がるだろう、

こうゆう組織体ながら効率を上げる事が出来たのは、文句も言わず黙々と支えてきた裏方のおかげであろう、仕事を趣味か修行と考える日本の中小企業や職人が日本を支えたと言えるだろう。
仕事の未来ーAI-32
回転寿司の進化ーAI-30

「日本的雇用の危機-AI-31」への2件のフィードバック

  1. 自分は成果主義の方針を少し取り入れながら、社員に長く働いていただけるような「日本的雇用慣行」を時代に逆行していますが、採用したいと思います。
    使用人として長く働いてきたので、搾取される者の気持ちが分ります。業務方針は、最先端の欧米型、雇用体系は、旧来の日本型を目指します。先生のブログのお考えと少し、相違して申し訳ありません。優しい経営者でありたいと思います。採算は度外視します。

    1. 中村昌彦様 企業はまだ殆どが日本型雇用といえます。一部は逆に65歳までのばして雇用する会社が増えています。しかしその場合は役職はなく、給与も3割程度になるケースが多いといわれます。一方新しい会社は成果主義が多いようです。

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