100歳時代と慧海の薬草ー65

3)衛生による不老長生、衛生とは健康に生活するように、生命を衛る方法を言う。
生命を衛る方法を実行して健康を保ち、自然に長生することとなる。前世に極重の悪行のない限り、大抵の人は長命する可能性を持つ。


しかし多くの人は豪飲し、あるいは夜食し、淫欲したり、自身を磨滅するような乱暴を行い、自分の受けた命を無理に短縮して、早く死ぬ人が多い。

反対に衛生法を実行して、禁酒、禁煙して夜食や間食を廃して、適度の運動を実行すれば、定命よりも長く生存する事が出来る。

4)薬品による不老長生、これは仙家に伝わる仙丹等の霊薬によるものが多い。

民間にもあるが、民間の不老長生薬は、はなはだ怪しいのも多い。

インドで不老長生薬として、尊重しているものは、黄金を焼いて粉にしたもので、淫欲増進の効能があるもので、不老はあっても長生はおろか、かえって短命に終わる事が多い。

又馬の陽根を不老薬にしたものがある。これも不老が促進され、色欲をむさぼり行うがゆえに、命を縮めることとなる。

現今インドでやもめになった老人が、若い婦人を娶つてこれらの不老薬を用いて実行した結果、数年ならずして死んでいる。

中国でも不老薬として民間で売っているものは、たいがい春情促進の薬であると聞いている。

しからば民間で売る薬品中、真に不老長生の薬はないかと言うと、漢方医書の「新気存亡論」にヒントがある。

100歳時代の慧海と漢方医書ー66
100歳時代の慧海の蝶生法ー64