2020年予測-1

概要:世界は大きな文明の変動に直面している。

世界は理性による理念なのか民族対立なのか、宗教対立か、力ずくの野心なのか、地球環境の変動なのか、わかりやすく説得出来る思想も哲学も受け付け無いほど混沌としている。

今年は東京五輪や5Gサービスの開始、米中対立や米国の大統領選挙の行方等の大きい問題が予測される。日本では長期政権を実現した阿部首相の舵取りが今後も続くかも気になる。

 1.人工知能の今後昨年あらゆる分野にすさまじく進んだ人工知能(AI)は今年は更に進化すると予測されます。そして上手く進む企業と進まない企業が出てきます

1 上手く進む企業:AIはデータの質と量如何で決まります。成功するには最初の計画段階が大切となります。「目的」を明確に決め、それに見合った「基礎データ」の収集と蓄積ができる事。

2.上手く進まない企業:「目的が多すぎる」またはあいまいで「基礎データが大さっぱ」または時間がかかる事と言われています。

 3 現在成功している分野を列記します。1) 天気予測ー3年分の雨雲を集めAI分析することにより、台風の予測による雨の予測を10分毎に天気予測をすることにより、鹿児島では正確に行動して命が助かった。 

2) 犯罪予測ーアメリカ、ネブラスカでは5年分11万件の犯罪を分析、起きた犯罪の内容や近隣の店の営業時間、天気、等30種掛け合わせたAI分析の上、AI が指示した場所、時間にパトロールすると犯罪は9%減り、盗難は半分となった。  

 シカゴ警察では2013年400件の凶悪犯罪を学習し、犯罪に関連性ある人物をリストアップした。AI は加害者、被害者の実生活、インターネットでの交友関係を洗い出し500点までの点数をつけた。

しかし加害者か被害者かは分からない。 リストに出た関係者を訪問して本人に伝えた。しかし警官が来た事を近所の人が知り、警戒感が増し、住みづらくなり、引っ越しする羽目になった。数ヶ月前友人が殺されたためにリストアップされたようだ。

 シカゴ警察はこのシステムを続けるが、コロンビア大学のフアーカンソン教授はAI は結果を出すだけで、経過理由は示さない、しかも加害者か、被害者か分からないのも問題だと指摘する。

 日本でも導入は始まっている。東京の25万台のカメラの一台一台に人工知能を解析させようとしている。急にしゃがんだり、キョロキョロすると警備員に知らせて、事件を未然に防ぐ。

スカイツリーに高精密のカメラを付ける計画も進む。AI は果たして我々を守ってくれるのか、信用できるのかの疑問も生まれる。   

3) 人生の寿命を決める。心臓移植はアメリカではドナー3000人、移植希望者4000人、移植出来ても10年生きる人は2人に1人、限られた心臓を誰に移植するか、医師にとって難しい決断である。必要なのは移植先優先度を決めるAI だ。 

どんな年齢、体質、健康状態の患者が心臓移植によってどの程度延命されるかをAIに過去30年間のデータを学習させた。

移植した場合の生存%を数字で表し、患者に順序をつける。誰に移植すれば生存率が高まるかAI が教えてくれる。  

 4) 婚活企業で年収、身長、学歴を読ますのでは無く、AI が解析するのは面談の際結婚希望者がどんな結婚を望むか、休日の過ごし方等について記した文章。   

文章をバラバラにして単語、接続詞、助詞と、その順序からその人特有のパターンを見つけ出す。過去に結婚した1600 組みの男女がどんなパターンかを調べれば、それとよく似たパターンの男女を選びだす。その結果人生観や価値観がフィットする最適な結婚相手になるという。

この、AI は隠れた機能を見つけだすとして、新卒採用や人事評価に使われている。