ここ数年で急速に発達してきたAI(人工知能)は今や凡ゆる分野に適応を広げつつあります。その進歩は驚異的ではありますが、果たして今世界中で最も緊急なコロナに対して、AIは対応できるのか。
対応しているとすれば、どんな対応をしているのか、今後のAIを考える為にも、又コロナの今後を予測するにも必要な課題と考えます。
「人類が手にした最新テクノロジー人工知能はどこまでコロナに迫れるか」を追求したNHK特集を追いながら、考えてみました。
感染爆発で世界を覆った新型コロナウイルス、感染者3580万人、死者105万人 (2020/8現在) 、今も続いている。
人類はこの危機にどう向き合うのか、武器としたのはAI(人工知能)である。膨大な情報力と学習能力を備え、社会を変える可能性を秘めたテクノロジーだ。
感染爆発はなぜおきたのか、いつまで続き、いつおさまるのか。AIを使って感染爆発に挑む最前線の研究者を取材、何が分かり、何ができたのかを追った。
未知のウイルスの謎に迫る為400万人のAI研究者が国を超えて結集した大型プロジェクト、医師たちあが求める情報をAIが瞬時に教えてくれる。
日本が誇るスーパーコンピュータ富岳が導き出したウイルスコロナの時代を生きる手がかりとは「出来るだけ早く経済活動が元どおりに近くなるようにする」にある。
先の見えない不安な時代にAIはどんな未来を示すのか。見えざる敵に挑んだAIと研究者達の挑戦の記録である。
感染はなぜここまで広がってしまつたか、もう少し押さえられたのではないか、その存在が明らかにされる前にウイルスの発生を警告するAIがいた。
2019/12/30の23時12分、あと40分で大晦日を迎えようとする夜、一本のメールがAIによって自動送信された。「中国武漢で原因不明の肺炎を確認」
中国の武漢でサーズとは判断出来ない原因不明の肺炎を確認、7人の患者が危篤状態にある。という警告だった。宛先はWHO(世界保健機関)-公衆衛生に関わる世界的な課題に対処する。
当時中国の保健当局はこの異変を公式に発表していなかった。後に新型コロナウイルスと命名される恐ろしいウイルスが発生した事を殆どの人は知らなかった。
世界で最も早くウイルスの発生を警告したAIはアメリカのボストンのチームのものだった。2006年に設立され、世界中の感染症の発生をAIを使って監視して来た[ヘルスマップ(感染者を監視する非営利団体]である。
これまで2014年西アフリカで拡大したエボラ熱や2016年に中南米に拡大したジカ熱よ発生を、初期段階で検知し、警告して来た。それを可能にしたのがAIを使ってSNSやニュースメディアを、モニターリングするシステムだ。
171件の特定のソース、20万件のWebサイトを15ケ国語、24時間体制でチェック、その中から感染症に関連する単語を抽出し、その地名、感染者数を計算する、それがAI による自然言語処理と言うプロセスだ。
情報はAI によって分類され緊急性が高く危険性の高いものが選ばれる。(1日の警告数3000,警告場所4万件)こうして発生した感染症の発生を地図上で自動的に表示し、ホームページで公開している。
AIとコロナとヘルスマップー14(2)
コロナとハラリの世界連携ー13