AIロボット化が最も進むのはどの国なのか、アメリカの調査会社によると46ケ国の内最も影響を受けるのは日本だと言う。
2030年までに最大で52%の仕事が自動化される可能性がある。日本の賃金は世界でかなり高い水準にあり、コスト削減の為、自動化が早く進むと言う。
製造業だけでなく、事務などのホワイトカラーの仕事など様々な産業が影響を受けるだろう。
さて日本ではAIロボットはどこまで進んでいるのだろう。レーザーで金属を自由に加工するレーザー加工機は3Dプリンターと共に21世紀の工作機械として、注目を集めている。
その心臓部となる半導体は全自動で製造されている。しかしその検査は人間の目による確認作業が必要だった。
検査技師は出来上がった製品を顕微鏡で検査して、傷を見つけ、どの工程で発生したか、原因は何かを特定する。
目を酷使する過酷な仕事である。そこに開発されたのが検査ロボットだ。顕微鏡の画像から、AI が傷を検知し、原因を特定する。
人間の検査とロボットを同時に比較したところ、ベテラン人間は20分で精度は95%だつたが、検査ロボットは5分で精度は99.3%だった。
この結果人に代わって機械の導入が決まった。その後検査技師は半導体製造プロセスの設計や管理の仕事に取り組んでいる。
人間にしかできなかった検査チェックと言う仕事が工場から消えた。
金融機関が2019年にAIを使って1万9千人の削減を発表した。実際銀行などの合理化は急速に進み始めている。
ショッピングモールは人が居らなくても店のレイアウトをAIが認識しながら隅々まで掃除する。
これまでは22人が掃除に当たってきたが、1台で出来る。機械は24時間休み無しで稼働する。
但しこの作業に携わってきたのは、殆ど高齢者が多い。高齢者にはあまり他に働く場が無い。年金だけでは暮らしにくい。
ロボットは机の上の細かなゴミの掃除までは出来ない。今や人とロボットの戦いが始まっている。