これまで人類は外部世界の改良に挑戦し続けて来ましたが、次に向かうのは人間内部の改良だろうとハラリは言う。
内部の改良には2種類あり、1つはIC を腕に埋め込んだり、脳をインターネットに繋ぐなどの方向と、もう一つは生命の設計図DNAの研究と応用だろう。
1953年に生命の設計図と言われるDNA 2重螺旋構造の発見から50年経つた2003年にヒトゲノム(人のDNA)の全配列の解読が完了した。
そのプロジェクトは1990年に米国エネルギー省と厚生省により、30億ドルの予算でスタートしていた。
2003年に発表された完成版は99.99%の正確さで全遺伝子の99%の配列が分かった。このデータは全て公開して、研究者が利用できるようになった。
その結果人間のDNAは30 億のDNAがある事が分かった。
人間は60兆の細胞からなっており、その各々の細胞の中にDNAがある。
DNAは30億個あり、その内2万5000個の遺伝情報がある。
ところが遺伝情報は飛び飛びにあり、途中には意味の分からない記号が延々とあるので、屑情報と言われていた。