愛犬クローンと生物進化-1

最近ショックなニュースがあった。それはクローンの犬を作成するのが事業として成り立っているとの事だ。韓国ソウルにあるスアム生命科学研究所である、可愛いベットの犬が死んだが、そっくりの犬が欲しいとの切なる希望を満たす。愛犬の遺伝子とクローン技術でそっくりの犬を蘇生させるのだ。

クローンとは1997年に科学雑誌「ネイチャー」に衝撃的な論文が掲載されてた。イギリスで世界初の「体細胞クローン羊」が誕生したというものだ。羊の乳腺の細胞からとったので、おっぱいの大きな歌手ドリー、バートンにちなんで「ドリー」と名付けられた。


クローンとは「遺伝的に同一の個体や細胞」と定義されている。つまりどこからどこまでもそっくりの生物である。哺乳類では一卵性の双子がクローンである。また単細胞ではゾウリムシのように一匹が二匹に分かれて増殖するので、クローンだ、植物では枝を取って地面に刺すとねが生えて生育する、これもクローンである。

体細胞から作ったクローンとはどんな意味か、人間には体細胞と生殖細胞の二種類ある。体細胞とは身体を作っている皮膚、内臓、骨等、生殖細胞とは精子や卵子である。体細胞は倍々に分裂して増えるが生殖細胞は父と母との染色体が合体して半分の数になる減数分裂をする。

体細胞は分裂して増えるが、これが一体の生物を作る訳では無い。生殖細胞は減数分裂で分裂を続けて個体を作る。これは1つの細胞が発達のしかたで色々な部分になる、この事を「全能性」といい、生殖細胞はそれにあたる。

韓国のクローン事業はお客は韓国にはなく、50%がアメリカ人であるという。愛犬の遺伝子を提供するとそっくりのクローン愛犬が得られる。但し価格は1000万円だそうだ。殆どは富裕層が買うようだが、中には車を売って買う中間層もあるそうだ。

専門家によると現在のクローン技術では成功確率は1/100だそうだ。しかし韓国のこのビジネスは10年間のキャリアがあり、十分採算をとれているらしい。
TV 情報では世界では羊毛を得るために羊のクローンや、肉を得る為馬のクローンが生まれている、驚いたのは同じ霊長類の猿のクローンが中国で出来ている事だ。人間の病気治療に役立つと言うが、倫理的な批判もある。


一夫一妻と生物進化ー2