古代人は天体の動きを時計の基準にした。天体は1年の長さを教えてくれた。古代エジプト人は最も明るい恒星のシリウスが、夜明け前に東の地平線から登る時1年の始まりとした。
最近時間に関する本が盛んに発行されている。その一つ「最強に面白い時間」(ニュートンプレス発行)には時間に関するエピソードがある。
ナイル川のはんらんを予見したり、種まきの時期を知る重要な意味があった。古代エジプト人は1日を昼と夜に分け、各々を12に区切って1時間の長さをきめました。昼の長さは冬より夏が長い為、夏の1時間は冬の1時間より長かった。
中世まで時計は日時計や水時計がありましたが、甚だ不正確で1時間の長さは、計るたびに変わりました。
それを一変させたのはイタリアのガリレオでした。1683年ピサの大聖堂の天井から吊るされたランプの揺れを眺め、揺れが大きい時と揺れが小さい時の往復時間が同じ事を発見した。
「振り子の等時性」と呼び、1メートルの振り子が1往復にかかる時間は、揺れの大きさや振り子の重さによらず、いつもほぼ2秒と分かり、振り子時計の原理となりました。時計によってまちまちだった1時間は一定の長さで刻まれる1時間へと変わりました。
1927年にはクオーツ時計(水晶時計)が開発されました。水晶の薄片に電圧をかけると正確な周期で震えます。この性質を利用しています。誤差は1日15秒ほどです。
1955年にはセシュウム原子時計(セシュウム原子と電波の振動を利用)’これは3000万年に1秒の誤差しかありません。現在はこの原子が刻む一秒の基準になっています。