ブラックホール-最先端技術-17

最も難しいのは時間の調整のようだ。地球は球体なので.ブラックホールの映像が届くのにわずかなズレが生じる。
しかも地球は自転しているので、望遠鏡の位置は常に変化している。変動する時間のズレを調整しながらネットワークを連動させる。


従ってそれには、正確な時計が必要となる。1000万年で誤差が1秒と言う超正確な原子時計を使う。

観測初日は天気も良く、順調な滑り出しだつたが、2日目はメキシコで機械のトラブルがあり、3日目はメキシコとチリの映像が消えてしまったなど問題が起こった。

一週間の観測を終わり、全データはアメリカとドイツに集められ、五ヶ月をかけて、高精度のコンピュータでデータ同士を結合する作業が始まった。

ところがスペインのデータのズレが発見された。2017年10月10日にケンブリッジにメンバーが集合し、4日間議論した。

議論の内容はブラックホールを描くにはデータが足りない。不完全なデータからどうやって正しいブラックホールの映像を描くかだった。

8台を使ってもデータが足りない事が分かった。そこで日本の本間チームは「スパースモデリング」手法を提案しました。

5G-中国の三丹技術ー18
ブラックホールー先端の舞台裏ー16