ホーキング氏は空間が無くなる特異点を説明する為、大きなものの理論を説明するアインシュタインの一般相対性理論と小さいものの理論の量子論を合体させる事を考えた。この辺りは私の理解力を超えて難解なところですが、
つまり宇宙の理論は相対性理論で説明できるが、分子や原子の動きは量子論でしか説明できない。初期宇宙で出来た原始ブラックホールから原子をつくる事ができるだろうかと考えた。
ブラックホールは境界面があり、そこへ入ると凡ゆるものが引き込まれて、光さえ引き戻す事は出来ない。それはカヌーでナイアガラの滝から落下するのと似ているとホーキング氏は表現する。
小さなブラックホールではあなたの体は細長く引き伸ばされる、しかし大きなブラックではまるごと引き込まれるだろう。
当初はブラックホールに入れば何も出てこないのが通説だつたが、1975年にブラックホールが粒子を放出している事に気付いた。
量子力学によると空間は粒子と反粒子がペアーになつており、合体して消滅するが、ペアーの一方の粒子だけがブラックホールに落下し、片方が残ると消滅する相手が無くなり、無限の彼方に逃げ出すだろう、それがブラックホールから出てきたようにみえるのだろう。
ミニブラックホールが一つあれば、世界のエネルギーが賄えるほどの出力があるという。
現在ブラックホールから出る熱的放射はホーキング放射と呼ばれている。ブラックホールがまだ現実に発見されていない時期に、ブラックホールの概要を把握出来ていたことは、少々自慢したいとホーキング氏は述べています。