死の瞬間どうなるのか、ある人は睡眠と同じ状態ではないかと言う。人は気絶したり、激しい痛みを感じると脳内麻薬のエンドルフィンが分泌され、幸福感を与える。それと同じ状態ではないかと言う。
時々死の一歩手前まで行き、生きて引き返して来た人がお花畑を歩いて、川の向こうに母が手を振っていたが、その後一瞬で引き戻され、目が覚めた等の話は多い。
医師で何度も看取っている先生の観察では、死の瞬間苦しみ、悶絶して亡くなる人は殆どおらないらしい。多くの人は安らかに亡くなるようだ。
宗教学者の島田裕己氏は 戦後は寿命が50歳代だったが現在では人の死生観が変わって来た、人生100歳代になると死への現実感が希薄になり、いざと言う時慌ててしまうと言う。
そう言えば戦国時代から江戸時代までは「武士の本懐死と見たり」等と、人生の目的は立派に死ぬことであるといわれた。
つい最近の戦前でも、お国の為、天皇陛下の為に立派に死ねと教えられた。従って常に死ぬ覚悟をしていた。「人生は死ぬ事と心得たり。」とある。
ちなみに現在「人生の本懐」をグーグルで検索すると、後悔しない人生、人並みの人生、人に嫌われない人生等と出てくる。
今では社会が死をタブー視しており、誰もが死にたくないと言い、医療現場ではいつまでも生きさせる事を志す、」1日でも長生きすることが正しい」と考える。