2006年にクラウドを事業化したアマゾンは今世界25地域にデータセンターを持ちそれらを海底ケーブルで結んだ巨大ネットワークを持つ。そこに集まるデータベース、分析ツール、人工知能やIOT システムなど140以上のサービスを提供する。現在世界の51.9%を占めている。
このアマゾンを追いかけるのは米マイクロソフトとグーグルだ。マイクロソフトはウインドウズやオフィス等のビジネスから法人顧客用のクラウドサービス「アジュール」を拡大、2017年には前年の2倍で現在13.3%のシェアを占めている。
小売業者はアマゾンのネット販売と競合にある為、アマゾンのクラウドを避けている。小売最大手のウォルマートはマイクロソフトのアジールを、小売業界の8位のターゲットはグーグル、クラウド、プラットフォーム(シェア3.3%)を採用した。
今後10年間はアマゾン、マイクロソフト、グーグルが激しく争うだろうと予測される。亦賀忠明アナリストは日本の経営者の多くがクラウドのインパクトを分かっていないと言う。
大部分の日本企業は自社でデータセンターを持ち、サーバやソフトの更新などに追われて、新しいサービスを始める余裕がない。クラウドはあらゆるハードやソフトのメンテはやってくれるので、サービスを開発する事に専念できる。
アマゾンのレジなし無人店舗はQRコードをかざすとネットに繋がり、顔を認識して、アマゾンのIDと紐付けしてくれる。商品を持って店外に出ると自動的に計算される。これらのシステムはアマゾンのAWSで整備していると言う。
現在ではアマゾンが断然ユーザ数が多いだけにAWS がリードしているが、マイクロソフトやグーグルも徐々にシェアを広げているので、今後は各社のクラウドを組み合わせて使う企業も出てくるだろうと予測する。