働き方改革-企業システム-11

先日同窓会セミナーで働き方改革の話がありまして、日本人の働く方について考えさせられました。
日本の
1時間当たりの効率は世界で20位だそうだ。GDP第3位を誇る日本が、なぜこんなに非効率な働き方をしているか、又しかも未だ経済大国を維持しているのか、不思議に思うが、日本独特の仕組みが存在するに違いない。

問題の根底にあるのは「定年」と「就職方法」 及び「社員とパート」の問題にあるのではないだろうか、
まず定年は平均年齢が50歳代だった明治時代に50歳を定年と決めたと聞いている。アメリカでは雇う時年齢を理由に差別する事を禁じている。従って退職年齢は自分で決める事になる。何という素晴らしい仕組みだろう。


ドイツでは定年年齢と年金受給年齢をリンクしているのが、特徴である。従って年金受給年齢になると自動的に解雇する。
日本は長く定年50歳だったが50歳で辞めて、60歳で年金受給では10年間収入が断たれるので、定年が55歳から60歳に上がっている。
なお最近では65歳でも勤務させるケースが増えているが、実情は60歳から給与は30%程に落ち、権限は無くなり、元の部下に使われるというお情け雇用で、働く意欲をそそるものとは縁遠い。


次に「就職方法」は学校を卒業した新入生を一括入社させるのが日本方式である。この方式だと、一定の研修期間の後、適当に新入社員を、各部署に割り当てる。適当とは各部署の要望に従って、割り当てる事で、新入社員の意思に従って割り当てる訳ではない。
現実では技術を学んできた若者が、たまたまよく喋る理由で、営業部勤務になったり、地味な外見から事務職に命じられたり、そこには会社側の様々な理由があるが、本人の理由は殆ど聞く事がないのが現状ではないだろうか。


外国ではある業務で欠員が出た時に募集して入社を決めるから、その業務に適した人を入社させる事になる。企業が求める人材と、自分の得意分野で働きたい人とがマッチする。

その結果無理やりやらされている従業員と、進んで職種に着いた社員とは、働く意欲や効率も変わってくる。企業の中での転勤も企業の都合でどんどん勤務地や職種が変わる場合も多い。個人はいつしか、自分に忠実に真剣に働くより、企業の意向に従って働く事を選んだ結果、勤務効率は外見は上がっているようだが、実質は何ら進歩が生まれないのが現状ではないだろうか、
シャープ再建ー企業システムー10

働き方改革ー企業システムー12
シャープ再建ー企業システムー10