「科学の世界」カテゴリーアーカイブ

ブラックホール-最先端技術-17

最も難しいのは時間の調整のようだ。地球は球体なので.ブラックホールの映像が届くのにわずかなズレが生じる。
しかも地球は自転しているので、望遠鏡の位置は常に変化している。変動する時間のズレを調整しながらネットワークを連動させる。


従ってそれには、正確な時計が必要となる。1000万年で誤差が1秒と言う超正確な原子時計を使う。

観測初日は天気も良く、順調な滑り出しだつたが、2日目はメキシコで機械のトラブルがあり、3日目はメキシコとチリの映像が消えてしまったなど問題が起こった。

一週間の観測を終わり、全データはアメリカとドイツに集められ、五ヶ月をかけて、高精度のコンピュータでデータ同士を結合する作業が始まった。

ところがスペインのデータのズレが発見された。2017年10月10日にケンブリッジにメンバーが集合し、4日間議論した。

議論の内容はブラックホールを描くにはデータが足りない。不完全なデータからどうやって正しいブラックホールの映像を描くかだった。

8台を使ってもデータが足りない事が分かった。そこで日本の本間チームは「スパースモデリング」手法を提案しました。

5G-中国の三丹技術ー18
ブラックホールー先端の舞台裏ー16



ブラックホール-先端の舞台裏ー16

2019年4月10日に世界6ケ國で同時会見がされ、M87のブラックホールの撮影に成功した事が発表された。
M87は乙女座にある楕円銀河で太陽の65億倍の質量を持つブラックホールがあり地球から5500万光年の距離にある。

M87は半径200億キロで太陽系の最も外側の海王星の距離の4倍に当たり、太陽系全体程の大きさになる。

ちなみに我々の住む太陽系が属する天の川銀河の直径は10万光年(正確には10万5700光年)ですので、いかに遠くにあるかが感じられる。

又ジェットと言う超高エネルギーの噴出ガスが、見え、ウルトラマンの故郷とされている。

今回そのM87のブラックホールに焦点が当てられた。勿論これまではアインシュタインの理論ではあるとされたが、見た人は居ない。

2017年に世界中の200人の科学者が、チームを組み、ブラックホールの撮影に挑戦した。今回MHKのスペツシャルでその舞台裏に迫った。

アメリカのマサチューセッツ工科大のシェップ、ドールマン教授は10年前からブラックホールの撮影を考えた。

ブラックホールは遠くて、大変小さいので、この撮影は普通の望遠鏡では映らない、月に置かれたオレンジを映し出す様なものと言う。

そこで地球上の世界の望遠鏡を連携したら、地球程大きな望遠鏡になるのではないかとの、とんでもない案を考え出した。

つまりチリ(2個の望遠鏡),メキシコ、アメリカ、ハワイ(2個),スペイン、南極の世界6ケ國、8だあの望遠鏡をネットワークでつなぎ、同時に映す映す「 イベント、ホライズンテレスコープ」のプロジェクトを立ち上げた。

今回は銀河系の中心とM87の二ヶ所を観測する。2017年4月5日、8台の望遠鏡が一週間かけて、同じブラックホールを観測することになった。

ブラックホールー最先端技術ー17
ホーキングと神ー15

三十年後ーチップの今後ー5

チップを小型化してもかつてのような高速や省電に繋がらなくなつている。むしろコストがアップしてきた。シリコンバレーではムーアの法則は終焉に近いのが定説になつている。

インテルでは2020年初頭には5ナノメートル幅で、配置したチップを完成する事ができるかもしれないが、それ以上の微細化は無理だろうと述べている。

50年にわたり進歩を進めた要素のひとつが終わる。

しかしコンピュータには微細化以外にも性能を高める手段はあり、ムーアの法則がコンピュータ革命の終焉を意味するのではない。

ただし今後数十年の革命は過去のものとは違ったものになるだろう。
勿論コンピュータの高性能化が未来を考える時の大前提になつている。未来予測の多くはそれを前提にしているのに間違いは無い。
今後の方向の1つはソフトウエアーの質の向上だ。


これまではソフトウエアーを見直すより、ハードウエアーの高速化を待っていれば良かったが、ハードウエアーの変更が無ければ、プログラマーはソフトの改善に時間を割けることができる。

もう一つの選択肢は汎用的なチップから、専門性の高いチップを設計する事だ。

例えばファイルの解凍、暗号化のための計算、3Dグラフィックの様な特定用途向けの仕事を高速化する為の特殊回路を備えたチップの開発が必要となつてくるだろう。

三十年後ーインテルの奇跡ー4

三十年後-ィンテルの奇跡ー4

無名だったインテル社が1971年に世界初のマイクロプロセッサーを発表した。そのチップには幅1万ナノメートル(1センチの10億分の分の1)、つまり赤血球程の大きさのトランジスターを2300個組み込んだ。
2015年には新しく発表したマイクロチップ「スカイレイク」は15から20億個のトランジスターが組み込まれた。


14ナノメートル幅で配置されたトランジスターは可視光線の波長より小さくて見えない。

マイクロプロセッサーの猛烈な進歩は1965年にインテル創業者の一人であるゴードン、ムーアが発見した法則に従っている。
ムーアは「集積回路に搭載できる部品の数は毎年倍に増える」と指摘した。


その後倍増のペースは2年に一度と修正されたが、「ムーアの法則」はコンピュータ産業の進歩のペースを決めてきた。
世界はムーアの法則により、自動車からスマートフォンまで、あらゆるものにチップが埋め込まれた世界の実現の原動力となつた。


とはいえ、成長は限界に近づいている。半導体のチップの微細化は徐々に困難になつている。

トランジスタの回路が原子数10個分の大きさになつた今、さらなる微細化の余地は無くなりつつある。

1971年に始まったムーアの法則は2016年にの45年間に22回の倍増を実現した。

ムーアの法則を後押ししたのは、IBMの技術者であつたロバート、デナードの「デナード則」だ。

デナード則とは小さなチップ程、間の距離が近いので、高速、省電を実現し、製造コストは低くなると言うものだ。しかしこの法則も効力を持たなくなつている。

三十年後ーチップの今後ー5
三十年後の遺伝子ー3

三十年後-遺伝子-3

「遺伝子の未来」遺伝子編集技術は遺伝子の配列情報を文書とみなし、文書作成ソフトの検索や置換機能を利用すると正確に特定の配列を発見し編集できる。

しかし視力や知能の遺伝子治療は遺伝子操作へと発展する事が想定され、そういったテクノロジーをいかに規制するかの議論が始まっている。

SF作家ははるか先の可能性を検討している。若返り治療によって何百年も生きられるようになった時、それに手を出せるのは富裕層だけだろうか、その時自らの体を改造して、羽、エラ、ヒレを手に入れる事を認めて良いのだろうか。

人が住めるように他の惑星を変えるより、人間を変えてほかの環境でも生きられる様にした方が合理的ではないか。

自分の脳をロボットに移植したい人、あるいは自分に修正をして人間でない何者かになろうとする人がいるかもしれない。

遠くない未来には遺伝子の対象や自己操作について、どの程度なら自由を認めるかの議論が起きるだろう。
以上今後30年間に大きな進歩の可能性がある4つの分野を見てきた。

この状況は17世紀に顕微鏡や望遠鏡などの新しいツールが数学と結びついた時期に似ている。

そして物理学や生物学にいかに無知であるかを自覚して、豊かな発見と発明がされた。

今日の科学技術の状況は遺伝学やAIはまだ初歩的なもので、今後数十年にわたりビッグデータや機械学習などの情報処理についても起こるかもしれない。

学問の領域でも交流が進むだろう、遺伝子は生物学と医学を情報科学に変えた。

神経科学と脳の構造の研究、コンピュータ科学と神経ネットワーク構築などで双方のやりとりが増している。

三十年後-インテルの軌跡ー4
三十年後の未来ー2

AIロボット-日本は-46

AIロボット化が最も進むのはどの国なのか、アメリカの調査会社によると46ケ国の内最も影響を受けるのは日本だと言う。

2030年までに最大で52%の仕事が自動化される可能性がある。日本の賃金は世界でかなり高い水準にあり、コスト削減の為、自動化が早く進むと言う。


製造業だけでなく、事務などのホワイトカラーの仕事など様々な産業が影響を受けるだろう。

さて日本ではAIロボットはどこまで進んでいるのだろう。レーザーで金属を自由に加工するレーザー加工機は3Dプリンターと共に21世紀の工作機械として、注目を集めている。

その心臓部となる半導体は全自動で製造されている。しかしその検査は人間の目による確認作業が必要だった。

検査技師は出来上がった製品を顕微鏡で検査して、傷を見つけ、どの工程で発生したか、原因は何かを特定する。

目を酷使する過酷な仕事である。そこに開発されたのが検査ロボットだ。顕微鏡の画像から、AI が傷を検知し、原因を特定する。

人間の検査とロボットを同時に比較したところ、ベテラン人間は20分で精度は95%だつたが、検査ロボットは5分で精度は99.3%だった。

この結果人に代わって機械の導入が決まった。その後検査技師は半導体製造プロセスの設計や管理の仕事に取り組んでいる。

人間にしかできなかった検査チェックと言う仕事が工場から消えた。
金融機関が2019年にAIを使って1万9千人の削減を発表した。実際銀行などの合理化は急速に進み始めている。


ショッピングモールは人が居らなくても店のレイアウトをAIが認識しながら隅々まで掃除する。

これまでは22人が掃除に当たってきたが、1台で出来る。機械は24時間休み無しで稼働する。

但しこの作業に携わってきたのは、殆ど高齢者が多い。高齢者にはあまり他に働く場が無い。年金だけでは暮らしにくい。

ロボットは机の上の細かなゴミの掃除までは出来ない。今や人とロボットの戦いが始まっている。

RPA事務改革とAI-47
AIロボットー北京ー45

AIロボット-北京-45

食が最も大切な国、中国の北京に話題のレストランがある。店員がいない無人レストラン。注文から利用まで無人で餃子が出てくる。中国は空前の無人ブームだ。

 

無人スーパーでは買物する前に顔の登録をして、スマートフォンでゲートに入る。店員はおらないが、天井には300のカメラがある。これがAIの目だ。

 

AIは誰が何を買ったのかをつぶさに把握する。買物を終えてゲートを出ると、自動的に清算される。代金は口座から引き落とされる。

 

無人スーパーのジンドン(京東集団)はアリババに次ぐネット通販だ。

 

物流倉庫はAIとロボットによる、徹底した無人化が進んでいる。倉庫には一人といない。従来の4倍の仕事が出来ている。

 

集めた荷物は自動運転のフォークリフトが搬出口まで運ぶ。さらにこの先のロボットを使った宅配便を実行しようとしている。

 

この宅配ロボットにはAI が搭載され、障害物を避けながら道路を走る。目的地に着くと受取人のスマートフォンに知らせて、荷物を取りに来てもらう。

 

このAIロボット宅配車は北京で一部つかわれはじめている。

 

一方14億人の人が、仕事を奪われる不安はないのか?   その時は国がなんとかしてくれるだろうと楽観的である。

 

一人っ子政策の結果、人手不足をロボットで補う一方、14億人が職を失う心配もある。大規模な雇用不安は5から10年先だが、今から手をつけなければならない問題であろう。

AIロボット―ドイツー44

AIロボットー日本はー46

AIロボット-最前線-43

今年になって急激に進み始めたAIロボットは果たして世界にどの程度進行しているのか、それは我々の今後の生活にどんな影響を与えるか、また心配なのはAIロボットの進行とその合理化によって生じる失業者の増加だ。

先日NHK特集で「AIの最前線を旅する」が放送されましたので、その内容を追いながら考えよう。

特集ではAIロボットを追ってアメリカ、ヨーロッパ、中国、日本を旅する。


アメリカではラスベガスがサービス業のAIロボットの実験場となっている。

人気のバーは店員が居らず、ロボットが天井にぶら下げた120本のボトルから、客の注文に応じて酒やジュースを選び取り出し、カクテルを作る。

またホテルでは水などの小物を客室にロボットが届ける。エレベーターを無線で開き、客室まで来ると、電話をかけるとドアーを開けるので手渡すことができる。

今後アメリカではラスベガスが最も進み、65%以上の仕事がロボットになると予想する。事務の仕事も完全にとって変わるでしょう。

ラスベガスの労働組合員の5万人がついに声を上げ、テクノロジーが仕事を奪わないように昨年デモ闘争を行った、その結果、5年間は雇用を維持する契約を結んだ。

アメリカではさまざまな場所で、AIロボットの活用が始まっている。期待の分野は農業だ。

イチゴは傷つきやすいので、収穫作業には人手が必要でしたが、AIはカメラで熟し具合をみて、熟したものだけを収穫する事ができる。

このロボット1台で労働者30人分の仕事をすると言う。イチゴ農家の
2/3が出資して開発費6億円がまかなわれた。

人の採用面接を、AIロボットが行う。

個人的な印象や感情は完全に排除され、カメラで得た話の内容と表情、言葉のトーンなど25000のポイントから判断をする。

問題はなぜ落ちたかの理由が説明出来ない事だ。しかし今後進むとその説明も出来るようになるのではないかと思う。

AIロボット―ドイツー44
ドローン愛好者と人工知能ー42

三十年後-未来-2

「自動運転」ー自ら運転する能力を持った自動車が道路を走り始めた。歴史を振り返ると、100年以上前自動車が登場した時と共通点がある。

これまで構築された馬車の交通システムやそれに関係した職業が不要になつた。

安全への懸念、事故時の責任や新しい技術の為に雇用を失う恐れなどだ。

その一方で整備士、運転手、ガソリンスタンド、ホテルなど新たな雇用が創出された上に、移動が楽になり、産業全般が活性化した。

予測によれば、自動運転の登場で、ほとんどの人は自家用車を持つ必要がなくなり、都市で駐車場に使われている場所20%が住宅地になる。


そして配送コストが減少すれば、地元産業の需要がふえるかもしれない。

途上国では車の所有を飛び越して、「共有」に進むかもしれない。

自動車事故も減るだろうから、20世紀に自動車が都市を一変したように、自動運転車が21世紀の社会を一新する可能性がある。

「宇宙飛行」近年目覚ましい進歩を果たしているのは、政府の宇宙機関ではなく、スペースCに代表される民間企業だ。

再利用可能なロケットの開発で第1段ロケットを着地台や無人船に着地させる事に成功した。


第1段ロケットは 費用の70%を占めるが、これまでは海に廃棄されていたが、回収できるとなると、打ち上げ費用は劇的に下がる。

スペースXは軌道への打ち上げや、国際宇宙ステーションへの物資の輸送に使われているが、目的は人類が地球から脱出する為の火星コロニーの建設だ。


航空技術は1930年年以降に商業化がはじまつたが、当初は富裕層に利用されていた。

ところが20世紀の終わりには空の旅が当たり前になっていた。

21世紀の最初の20年が宇宙旅行が本格的に前進し始めた時期になるのではなかろうか。


三十年後ー遺伝子ー3
三十年後―予測ー1

三十年後の予測-1

30年後つまり2050年は当然私はこの世には存在しないのですが、30 年前の今それを考えると得るものが多い。

幸いにして、英語エコノミスト編集部が挑戦した渾身の「2050年の技術」を参考に30年後の夢の世界を味わうのも一興であろう。

この本では科学者、起業家、研究者、SF 作家の協力を仰いで今後技術がどのような発展をし、我々にどんな影響を与えるかを見通す事にしている。

未来の手がかりは、過去のパターン、現在起きようとする変化、SF が描く想像上の未来に潜んでいる。

三十年後の予測を
①VR(バーチャル、リアルテイ),
②自動運転、
③宇宙飛行、
④遺伝子
の四つに分けて考える。

VR(仮想現実)は2016年にパソコンやゲーム機と連動し、3次元の仮想現実に没入できるヘッドセット、アダプターを発表した。

今後はスマートフォンがベースになると予測する。

ヘッドセットは小型化し、持ち歩くかもしれない、そして電車の中で映画を見たり、ゲームをしたり、会議に出席したりが可能となる。

今後VR のイメージを現実世界と融合させた拡張現実(AR)が新世代のコンピュータになる可能性が高い。

三十年後ー未来ー2

ホーキングと神-15

科学は益々かつては宗教の領分だつた問いに答えるようになつた。私たちはどこからきたか、なぜここにいるか、昔は答えは常に一つだつた。全ては神がつくつたのだと。雷、嵐、日食と言った自然現象を理解する為に神を信じた。いまでは科学が答えを用意している

ホーキングは神に恨みがある訳ではない。私の仕事は宇宙を理解する為の合理的な仕組みを見出す言にあるという。
あらゆる事に神を持ち出さず、それが成り立つ法則の存在を信じる。その法則を作ったのが、神だと言ってもかまわないが、それは神をどう定義するかだろう。


紀元前300年頃アリスタリコスと言う哲学者が月食は本当に神によって引き起こされるのだろうかと、疑問を持った。
月を慎重に調べた結果、月が欠けて見えるのは、地球の影が月を通過するためであって、神とは関係ないと考えた。


そこから太陽、地球、月の位置関係を図示し、地球が宇宙の中心ではなく、太陽の周りを回っていると言う結論を導き出した。
ホーキング氏が人類の最も偉大な業績は自然の法則を発見した事にあると考える。


テニスボールは常に法則通リに動き、選手の筋肉から生み出されるエネルギーも法則が働いている。
この法則はボールの飛び方だけでなく、惑星の運動や宇宙で起こる全てにあてはまる。人間が作った法則と違い、自然法則は破ることが出来ない。


神を自然法則を体現するものと定義しても良いだろうが、ほとんどの人は神をそのような捉え方をしていない。
神は人間のような人格的なものと定義している。宇宙の中で、人間がいかにちっぽけなもので、その生涯は一瞬のものであるかを直視すれば、それは出来ない。


むしろ神と言う言葉を人格を持たない自然法則という意味で用いている。宇宙は自然法則に従って、何も無いところから自然に生まれたと考える。

ブラックホールー先端の舞台裏ー16
ホーキングとブラックホールー14

ホーキングと宇宙の始まり-13

「宇宙にはじまりはあるのか?」は1960年代に盛んに議論された。宗教家は神が作ったとしたが、科学者は宇宙に始まりがあったと直感的に思っていた。

エドウイン、ハツプルはほかの銀河から来る光を分析して、その銀河が近づいているのか、遠ざかっているのかを測定してみた。するとほとんどの銀河が遠ざかっている事がわかった。しかも遠い銀河ほど大きな速度で遠ざかつていた。

つまり宇宙は膨張していると分かった。この発見は20世紀に起こった大きな知的革命の一つだつた。ここから議論が一変した。
百億年前は宇宙がもつと小さかった事になる。更にその前には一点に集まった状態のようにみえる。


アインシュタインの相対性理論によれば、時間は空間とつながっており、4番目の空間である、ホーキング氏の説明によると、空間が縮まって一点になると、時間も無くなる。

従ってそれ以上時間を遡れなくなり、特異点となり、そこが宇宙の始まりとなるらしい。特異点の考え方がブラックホールの境界面の面積の説明に役立ったそうだ。

ホーキングとブラックホール-14
ホーキングと先端技術ー12

ホーキングと先端技術-12

ホーキング氏は車椅子の理論物理学者で著名だが、イギリスに生まれ1963年にブラックホールの特異点定理を発表して、世界的に知られるようにたつたが、何よりも興味を集めるのはその風貌であろう。

学生の頃に「筋萎縮性側索硬化症」を発症し、歩けなくなり、晩年は首から下は動かなくなり、遂には声が出なくなり、大学の講義に支障が出た。この時現れた「重度障害者用意思伝達装置」を使って合成音声で講義を続ける事ができた。

顔の動きからコンピュータに映し出された文字一覧から、どの文字を見ているかを解析して、それを音声に出す。

ホーキング氏の画面ではメガネの下にマイク状の物が付いているが、これはマイクではなく、顔の筋肉を解析する赤外線センサーです。
ホーキング氏は必要な文字を認識すると、眉毛をキュッと上げることにより、音声が発せられる。


ホーキングはガリレオが死んだ日のきっかり三百年後に生まれたことが自慢だった。

イギリスのハイスクールに入学したが、中より上の成績をとった事が無かった。しかしクラスでついたあだ名はアインシュタインだ言うから、まわりの人達も特殊な才能を予感したのだろう。

彼を変えたのは病気だった。死ぬ前にやっておきたい事が沢山あると気づいたのだった。

hawking
hawking

ホーキングと宇宙の始まりー13
ブラックホールと先端技術ー11

ブラックホールと先端技術-11

最近ブラックホールの撮影に成功したとのニュースが新聞やテレビを賑わしました。我々の日常には関係無いような出来事だが、宇宙を扱った物語には、何よりも深いドラマと発見と不思議な感動があります。

2019年4月10日世界10カ國のが共同記者会見がされ、世界のアンテナを結合した「イベントン、ホライズン、テレスコーブ」によりM87の銀河の中心にある巨大ブラックホールの姿を世界で初めて撮像を映す事に成功した。

イベント、ホライズン、テレスコープとは世界6ケ所8台の電波望遠鏡を組み合わせ一台の巨大な電波望遠鏡を言う。
今回はアメリカ、日本、チリ、中国、台湾等が世界同時に記者会見を開いて、この快挙を発表しました。


銀河とは星が集まった集団を言い、我々地球が属する太陽系は天の川銀河に属する。この銀河は2000〜4000億個の恒星が集まってできており、直径10万光年、厚さ1000 光年で、棒渦巻にゆっくり回転しており、その中心にブラックホールがあると言います。

仏教では三千世界があり、小世界は1つの星に須弥山を中心に、西大州があり、まわりに9山8海がある。中世界は千個の星が集まり、大世界は千個の更に千個の銀河系をあらわす。

三千世界は1人の仏が教化出来る範囲と言う。仏教での最大数は「不可思議」が10の64乗、更に「無量大数」は10の68乗と言う。
一説には銀河系の渦巻が一周する時間がこの世の最も大きい無量大数に当たるとの説があり、今更ながら仏教の発想力の大きさに驚きます。

black hole

ホーキングと先端技術ー12
5Gの割当ー先端技術ー10

サイバーとビル管理-23

新聞報道によると2013 年米フロリダ州で刑務所が乗っ取られた。扉が一斉に開き暴動が発生、さらに気温がマイナス2度の真冬にビルの暖房が停止した。空港の空調を止めるだけで大混乱を起こす。

社会に対しても大混乱を起こすが、国に対しても、わずか数十人の手で情報操作し、政権を転覆させることが可能となってきた。2017年5月のサイバー攻撃は世界150ケ国におよんだが、これも北朝鮮の関与が疑われている。

それに反し日本のサイバー技術は一周遅れと言われ、各国はサイバー技術の軍隊を組織していると言われているのに、日本は辛うじて、サイバー技術をやっと募集し始めたところだそうだ。

サイバー空間とはサイバネティクス(電脳工学)とスペース(空間)の合成語でインターネットネットワーク上で行われる情報や金銭の窃盗や破壊行動の犯罪行動を言う。

日本には「サイバーセキュリティセンター」はあるがそれは各省庁の調整しか出来ない。インフラ対策は各省庁が縦割りでやっている。
サイバー攻撃は国と国の戦争の一種となっているので、各国は政府主導となっているが、日本は民間主導に役所が激しい主導権争いを起こしていると言う。


サイバーセキュリティ庁を設置して、権限を一元化するべきとの意見があるが、日本ではまだ大惨事が起きた後でしか、出来ないのではないかとの悲観的な意見が多いのは残念である。

インテリジェンスー1
サイバー空間と無法地帯ー22

ドローン愛好者と人工知能-42

先日ドローンを買ったから見たい人は来て下さいと宣伝しましたら、いろんな人が集まってくれました。会社会長のMさん、会社社長のOさん、弁護士のTさん、大地主のEさん、東京から来てくれたコンピュータの専門家Tさんである。

一時間ほど Tさんから最新のコンピュータ事情の説明やドローンとの関係の説明がありました。

参加された人は全部ウインドウズを使っていますが、今ウインドウズがウイルスの攻撃と儲け主義の間で、お客の信用を失いつつある事、その為コンピュータ業界は日本製の東芝、NEC,富士通が壊滅的になっていること。

コンピュータがスマートフォンを中心に新しい流れに入っているが、ドローンはその流れの中にある事のレクチャーがありました。現在パソコンを使っている我々に文化的ショックを与える効果がありました。

次にドローンを実際に飛ばす事に進んだ。ドローンは世界のマーケットの51%を占める中国のDJIの製品です。ドローンの電源を入れて、スマホの無線と同調させると準備OKです。

スマホのアプリに従って空中に飛び上がりホバリングする。この時は皆が感動する一瞬だ、幸い広いめの会議室でしたので、前後左右に飛ぶ事が出来ました。

代わってO社長がスマホ操作で飛ばしてみますと、とりあえず上手く飛びましたが、着陸が思うようにいかなかったのが残念でした。もう少し突っ込んでやってみる気持ちが湧いてきました。

ドローンの飛行方法とAI-52
AIロボットー最前線ー43
ロボットーアトム君ー41

5Gの割当-先端技術-10

近の技術の進歩は早い、昨年話題となった5Gがニュースとして、新聞に乗る様になった。4/11には5G の周波数の割当が決まりつつあります。

5Gとは言うまでもなくスマートフォンで使う無線通信方式の第5世代のことであります。現在は4Gで電話、メール、インターネット、画像送信、動画送信が可能となっている。

5Gになるといろんな遠隔操作が可能となる。遠隔操作で遠くの患者の手術をする。あるいは建設機械や農耕機械を遠隔操作出来る。さらに過疎地でのパスの遠隔自動運転を可能とします。

米国と韓国は来年限られた地域で5Gのサービスを開始する。日本は1年遅れるが、当初から幅広いエリアを目指している。特に過疎地や田舎町で効果が期待できるので都市と地方にサービスを普か及させる戦略をとる。

周波数の割当では10枠の内、3.6〜3.7ギガヘルツと3.7〜3.8ギガヘルツの2つの枠を使う。この枠は中国を除く、欧州2社がこの帯域に対応した機器を製造しているので、それを活用してコストを押さえようとしています。

総務省はドコモ、AU,ソフトバンク、楽天の四社から、広範囲にサービスを実施している2社、 を選び、ドコモとAUに帯域を与えました。

2020年までに5Gが展開されるが、基地局を設置するには投資と時間が必要になる。そこでKDDI とソフトバンク、楽天の3社は5G用アンテナ設備を共用したテストを開始しました。
5Gは4Gに比べてより多くの基地局が必要となるので、この投資負担をいかに軽くするかが課題となっている。

ブラックホールー先端技術ー11
楽天の携帯参入ー先端技術ー9

楽天の携帯参入-先端技術-9

現在携帯電話はドコモ、AU,ソフトバンクの三社が支配しているが、楽天が参入しようとしている。

現在は音声やデータ通信の処理をする専用機器を基地局や中継局に設置して通信網を作っている。つまり通信機器メーカーが専用に開発したソフトウェアとハードウェアを一体とした機器を使っているので、コストも高くついている。

楽天は技術の進歩が早すぎるので、後から参入した方が技術的に優位だと言う。これは中国が金融が後発ながら最新技術でかえるとひを果たし、キャッシュレスで世界に先行した事実に似ている。
楽天はソフトウエアーとハードウェアを分離して、ソフトウエアー部分はクラウド上で動かす構造だ。


ハードウェアに汎用機器を使っても、通信機能部分は全てクラウド上で作成できる。これは「仮想化」と呼ばれる技術でIT分野では従来から使われており、これを通信分野に応用すると、通信のコスト改革になるとかんがえる。

楽天が仮想化を取り入れることが、競争に勝つ料金プランを実現する事が出来る。さらに通信網は第五世代(5G)への対応も先取りする。その対応は基地を新設するのではなく、アンテナ部分を5G対応に替え、ソフトウエアーをアップデートするだけで出来ると言う。

最初は通信事業への参入は壁が高いとの評価が多かったが、技術的な中身が分かるにつれ、一緒にやりたい声が増えている。
この優れた技術に欠点はないのか、ダウンした時や通信エリヤの確保など未だ課題はあるが、世界初のクラウド化と5G化を果たされば主流に踊り出す可能性がある。

5Gの割当ー先端技術ー10
スマホと5G-先端技術ー8

サイバー空間と無法地帯-22

個人的には今後人の生活にはサイバー空間に接触する機会が増えてくる。1日の出勤から帰宅までの間でも、個人情報の流出危険がある。

①あさの出勤時:
ICカードで改札を通過、電車内でオンラインゲームをする。この作業から自動的に位置情報が分かるリスク、

②会社昼休みーWI-FIでネットバンキングをするー銀行口座番号やパスワード盗難の危険、

③コンビニでICカード決済ー購入履歴や消費行動を知られるリスク、

④夕食時ー飲食店でカードで支払うークレジットカード情報流出の危険、⑤帰路ースマートフォンから、自宅の家電へ指示するー位置情報や帰宅時間の流出危険。

サイバー攻撃の怖さは国家間にも影響を与える点にある。ハッカー集団が他国に侵入し、ツイッターなどで誤った情報を定期的に流す。国民は知らない間に洗脳される。この方法で国家を左右する選挙に介入し、国家の内部崩壊をさせる。

台湾では最近の選挙で、過去の軍事演習等の映像を使って、あたかも現在脅威がある様に洗脳して、選挙結果に影響を与えたと言われている。

このきっかけは2016年にロシアが米大統領選挙に工作したといわれたのが、発端となっている。ロシアは英国のEU離脱の国民投票で情報操作があったという。

中国及び北朝鮮はロシアに習い、情報操作技術を急速に向上させているようだ。韓国の朴政権にもフェイク情報を流し、能力不足やフェイクニュースを書込み朴氏の退陣を求め、230万人が参加するデモが起きるまで継続された。

サイバーとビル管理ー23
サイバー空間の無法ー21

ロボット-アトム君-41

③アトム(ATOM)はNttと富士ソフトが作成したコミュニケーションロボットで外形は鉄腕アトムそっくりに作っている。顔を覚える、注目の世間話しをする。励ましや慰めをする、一緒にラジオ体操をする。歌とダンスをする、絵本やレシペを増やしていけるなどの機能を備えている。

毎日を楽しくするコンテンツは1)いろんなクイズが楽しめる。プロ野球クイズ、相撲クイズ、県名当てクイズ、2)レシピを教えてくれる。3)年齢当てー顔を見て年齢当てをする。4)登録した居住地情報と指定したジャンルから特売情報を教えてくれる。

子供が喜ぶコンテンツー1)絵本の読み聞かせをしてくれる。2)朝日小学生新聞のコンテンツを読む、3)ロボット手品を披露してくれる。
お年寄り向けコンテンツー1)百人一首を読み上げてくれる。2)きみまろ格言を話してくれる。3)一緒にラジオ体操をしてくれる。4)落語をしてくれる。5)20せいき、21世紀の記録を教えてくれる。


身長44センチ、横幅14センチ、前後幅11センチ、カメラ92万画素、まいく、スピーカー、内臓バッテリー、心臓はラズベリーパイ3を搭載。

アトムファンには①アトムの漫画を10話はいつでも読める。②鉄腕アトムのアニメ6話が見られる。
③アトムマーチ、アトムラップなどアトムの歌や踊り、④手塚キャラを教えてくれる。⑤鉄腕アトムの力ーこんにちは、ありがとう、美味しいの言葉を60ケ国で挨拶できる。

顔のカメラや口のマイクから周辺環境をリアルタイムで認識し、顔認識で個人を特定し、相手の情報を内部データよりビックアップ、画像認識や音声認識が複合的に作用して、自分との関係を判断する、
さらに会話からキーワードを拾い「つながる会話」を実現します。高度な認知能力を形成する。


これがATOMのコミュニケーション能力を支える人工知能です。本社にあるクラウドコンピュターとアトムとを無線でつないだ、人工知能に支えられた賢く多彩なロボットです。

価格¥212900,身長44センチ、体重1.4 キロですが、注目すべきは心臓となるコンピュータに子供教育用コンピュータで話題のラズベリーを使っている事です。

ドローン愛好家と人工知能ー42
家庭用ロボットーAI-40