後半生に転機-100歳時代-46

人生の後半期に人生最大の転機が訪れた有名人は多々ありますが中でも次の人の人生は波乱に満ちています。

1、鑑真:奈良時代に日本に来た唐の僧侶、奈良時代既に仏教が伝わっていた、当時坊さんになるには認可制だつたが、許可を得た坊さんは飲む買うなどで問題が多かった。聖武天皇はなんとか坊さんの風紀を正す為には唐の高僧を招こうとなり、栄叡と普照を唐に派遣した。

 

しかし日本へ渡ろうと言う僧侶は見つからず9年の歳月がすぎました、ある時戒律の第一人者がいると聞いて揚州へ行き、大明寺の鑑真をたずねた。鑑真は56歳、すでに名僧として広く名を知られていた。弟子達が4万人に上ったと言います。

 

説得の結果鑑真と弟子21人が日本へ行くことになり、日本行きを計画しました、しかし当時は海外渡航は禁じられており、他の弟子の密告により逮捕され、栄叡と普照は4ヶ月に渡る獄中生活の末、日本に帰国することを条件にとりあえず釈放されました。当時の航海技術では日本海を渡るのは大変危険であった。

鑑真の日本渡航の試みは6回されているが、3回は密告で失敗している。61歳の時の5回目では無事出航できたが、嵐に巻き込まれて半年の漂流の末海南島に着いた、その時栄叡が他界鑑真は病から視力を失った。

 

しかし鑑真の熱意は失われず、753年、66歳の時6回目の挑戦の結果日本への渡航を果たす。志してから11年経っていた。鑑真は坊さんが「女遊びを禁じる」「酒や賭け事はいけない」「肉を食べてはだめ」などの戒律をはじめて定めることによって、正しい仏教を日本に定着することが出来た。

 

奈良時代に作られた鑑真和上坐像は日本最古の肖像彫刻といわれ、当時神や仏の像はあったが人間の像はありませんでした。鑑真像は生前に弟子によって作られた為、目鼻立ちはそっくりに作られたそうです。
次郎長の後半生ー100歳時代ー47