最近「時間は存在しない」言う言葉ほど頭に突き刺さり、記憶から離れない言葉はない。
[時間は存在しない]と言う題名の本を出したのはカルロ、ロベェッリと言うイタリア生まれ、フランスの大学で理論物理学を教え、量子重力理論を研究中の人である。
ここでは地球が平らと思って来たが、実際は球だった。太陽が地球の周りを回ると思っていたが、地球が太陽を回っていた。このように当然と思っていた事が突然ひっくり返る事がある。時間もそうであると言う。
100歳時代の到来を夢見て来た我々にとって、時間が無いと言われたら、その夢の立場は根底から崩れるのでは無いだろうか?
作者の説明はこうだ。古代ギリシャの哲学者アリストテレス(紀元前385年生まれ)は、時間とは物が変化していくもので、全てが静止していると、時間は無い事になると言った。
対してイングランド生まれの数学、物理学者のニュートン(1643年生まれ)は時間とは全てから独立して独自に流れると説明した。
ところがドイツ人の物理学者アインシュタイン(1869年生まれ)は世界は4次元で出来ており、通常は縦、横、高さの3次元で生活しているが、実はこれに時間が加わり、時間の広がりの中で暮していると説明して、世界を仰天させた。
著者はアリストテレスの考えとニュートンの考え方を統合したのがアインシュタインの考え方だというが、今一つ分かりづらいので読み進んでみよう。