110歳とフレイルー虚弱ー55

しかしながら百寿の男性は10〜20%に対して女性は80〜90%を占めています。従ってそこそこ元気なおばあちゃんが沢山いるのです。介護が必要になっても、認知症になってもガンや感染症に対して抵抗力があります。

大阪大学の権藤恭之先生が東京の百寿者304名の調査では、認知症は男性の方が少なく、視聴覚障害の無い男性が女性の4倍多かったようです。

一方認知症があり、介護が必要だが、100歳以上を生きている人が沢山います。
80代を超えると、フレイル(虚弱)が問題となります。


これまでメタボリックが問題とされましたが、それは中年期であり高齢期には痩せている方が問題です。

ボディマス指標(BMI=体重/(身長x身長)つまり私では54/(167×167)=19.36)は18.5以下が女性では20%,男性で10%で女性の方が深刻です。
つぎの5項目が当てはまるとフレイルとみなされます。


1.体重減少ー年4.5KG2.歩行速度低下、0.3M/秒ー信号が青から赤になるまでに渡りきれない速度。3.握力低下ー男性26kg未満、女性18kg未満、4.疲れやすい、5.身体の活動レベルが低下、

フレイルになると転倒は1.3倍、移動困難は2.5倍、死亡は2.2倍になる。
フレイルにより寝たきりになり、要介護になる人は80歳前半で12%,80歳後半で25%,90歳以上で44%になります。


フレイルの原因は筋肉量の低下ですが、スーパー元気なおばあちゃんが少ないのは筋肉量の低下による事が多い。

ボストン大学での百歳の人を3つにわけている。1。サバイバー:80歳以前に糖尿病や心筋梗塞など大きな病気をした人が43%,2。スローワー:80歳以後に大きい病気をした人が45%,3。パーフエクター:100歳過ぎても大した病気をしていない人:12%,

この結果から人の一生で起こる病気をなるべく人生の最後に押しやる事が出来る人が長生きすると言う説を発表した。

しかし若い時に病気になっても長生きしているサバイバーも多くいる、この人達は「一病息災」で必ずしも病気になったから長生きを諦める必要はない。


110歳を考える3ー54

100歳と110歳の壁ー56