日本の武道は長く続ける事に重きを置いています。若い時スポーツをしていて今も続けている人はうつ状態になりにくいと言います。
スポーツは身体を動かす事もありますが、勝負の世界で気持ちをピンと張る事が、緊張感によつて心の雑草が取り除かれると言われます。
又筋肉をアップする事により男性ホルモンのテストステロンが分泌されます。そして勝負に勝つ事によりアドレナリンなどの脳内ホルモンが分泌されます。
スポーツによつて脳に刺激を加えることで、機能低下を防ぎます。但しスポーツは年齢が高くなるとハードルがたかくなり、若い人と一緒に試合するのは難しい。同じチーム内では隅に追いやられてしまう。
その点日本の武道は高齢になっても続けることができる。柔道でも剣道でも年寄りだからと言って軽んじられる事はありません。段位がうえの人はある程度年齢も上の人です。
認定システムがある。剣道では初段は13歳以上、2段は初段受有後1年以上修行を続けていること、3段は2段を受けた後3年以上修行すること。6段から7段は6年以上、7段から8段は10年の修行がいり、初段からでは最低で31年もかかる。
武道は競技の実力だけで段位が上がるわけではありません。長く続けた人、年齢を重ね、精神的にも円熟した人を尊敬し、評価すると言う基本姿勢が武道にはあるのです。
武道を若い頃から続けている人は心の庭におおきな桜の木が立っているようなもので、自然と雑草が生えてこない精神環境を備えていることになる。