AIと人間の共存をテーマに追求しているマサチューセッツ工科大学のマックス、テクマーク教授はパンデミックと戦うことは情報戦だと言う。
ウイルスに感染可能性のあるひとを全員リストアップできたなら、彼らを隔離して、ケアすればいいだけです。
そのリストを作るには、接触履歴、移動履歴、体温などのさまざまな個人情報が必要です。
欧米で新型コロナが蔓延したのは、政府に個人情報を把握されると、プライバシーを失うのではないかと恐れて、それらの情報が無かったのです。
しかしAIではビッグデータを集めて、誰が感染するか見極めること、そして個人のプライバシーを守ること、その両方が可能ですので、将来は出来ると思います。又ワクチン開発もAIを使用する事で、もっと迅速に行うことができます。
更にタンパク質の立体構造を研究が進んでいますが、これが進めば新薬の開発が更に短時間になると思われます。
また将棋や碁の名人がAIに負けたと話題になりましたが、注目は「AlphaZero」の開発です。
これまでは膨大な対戦記録をAIに学ばせて強くしましたが、これはゲームのルールを学んだ後は対局データを一切使わず、AI内部で対戦を繰り返すだけで、強くなったことです。
我々がすぐにでも行動しなければならないのは、AIと軍事です。
ドローンに相手の顔と位置情報を与えると、誰にも知られる事なく相手を殺害できます。AIによる自動兵器の開発をすぐにでも中止すべきです。でないと人類は簡単に破滅します。
人類とAIについて、考えると、今後人類を変えるAIが生まれた時、どうするか、3つの立場を考えます。
①そのAIをインターネットに繋がらない状況下に置く、しかし知恵を出してつながるかもしれない。
②AIは我々の行き着いた子孫だと考える。しかしAI も同じ価値観かはわかりません。
③私達と同じ価値観を持ち、人間を大事にするAIを安全工学的に作ってしまうと言う立場です。
1960年代に生物学者達が生物兵器の危険性を訴え、生物兵器開発を国際的に禁止する事に成功しました。AIもこれに倣って早めに戦略や倫理基準を定め、超えてはならない一線を明確にルール化すべきと考えます。