公開した当初感染症を示す赤い丸は320個、そのデータを1人で集めて入力していた。ところが感染は急速に拡大し、データ更新作業が間に合わなくなった。そこで活用したのが、AI (人工知能)だった。情報を集約する作業は自動化しなければなりませんでした。
当初集約されるデータはバラバラでした。アメリカでは回復者の数は郡単位で集計され、死者数の数は州が集めていた。これらを全て確認し、1つにするのは困難です。
そこでAI の出番です。
ドンがAI に学習させたのは国や自治体を正確に選別する事、更に集計したデータが正しいかの確認までAIで行い、精度を高めた。
AI により進化したダッシュボードの反響は想像以上だった。世界中からアクセスが相次ぎ、サーバーがダウンする事もあった。
ドンはAIを使って世界に貢献する手応えを掴んだ。中でも多くの国や発展途上国には感染状態について正しいデータを入手する手立てが無いところもあります。
ドンの故郷中国では感染が爆発的に広がり続けています。市民の間に瞬く間に広がったのが、AI を使ったテクノロジー、国が指導し、先端企業が培ってきた技術を感染防止のために投入した。
国策として2017年に「次世代AI 発展計画」をスタートさせていました。百度(バイドウ)やアリババなど大手企業が中心となりAI に関する情報を共有する動きがはじまつていた。
感染拡大の危機に当たって国や企業間の連携がさらに進みました。駅や公共施設にいち早く登場したのはAI によるAI 体温測定システム、赤外線カメラと顔の識別機能を使い1分間に200人を計測、帽子やマスクをしていても正確に体温を測る事ができる。
メガネ型の検温装置も登場し種々の施設で警備員が着用し、パトロールに活用されている。検温範囲は3M、測定誤差は0.3度以下だ。又市内を消毒できる無人自動車、AI による自動運転の技師を生かした無人タクシーやバスの開発も進んでいる。